書評を書きます宣言
タイトル通り、これから本を一冊読み終わったらここに書評のようなものを上げていこうかと。だから何やねんという話ではあるが。
最近勉強していると、「読んだ本の中身をしっかり咀嚼した上で、書籍情報とその中身を紐付けること」の重要性を感じることが多い。要するに、「ああ、なんかこういう話聞いたことあるな~どこで読んだんだっけ?」というのがよくある。今受験を考えてるところが、読んだことのあるテクストを自身の中で明確に位置づけることを要求しているような気がするというのも一つ。
同じことを達成するためには再読するという手もあるのだけれども。
誰でも訓練なしにできる→スピードと理解度の両方を高める読書の方法 読書猿Classic: between / beyond readers
これはどうも自分の性分に合わない。ぶっちゃけ言えば面倒臭い。再読は再読したいと思ったときに初めてすればいいのではないかというのが持論。
あと、ちゃんとした文章を書く習慣付けたいというのも一つの理由。自分の書いた文を読み直して「うわあ、ヘタクソ☆」と思うことがままある。日本語の書き方についてちょこっと勉強したこともあるのだが、やはり量を書かないことには始まらない。
この本はもともと私の中学の国語教師が授業で使っていたもので、その内容はもちろん綺麗サッパリ忘れていたので最近読みなおしたのだが、かなり役に立つ内容が多い。日本語の「文のレベル」での技術について、例えば修飾語の語順、読点の打ち方についての記述は非常にためになる。反面、「文章のレベル」についての言及については乏しくて、例えばひとまとまりのエッセイを書く際に何をどういう順番で書けばいいのか分からないという人にはこの本は向かない。
例えばここまで書いてきて、「上の段落はこの記事において全くの蛇足ではないか?削った方が良いのでは?」というように、文章の構成レベルで悩んでいる私のような人間は、別の書籍を探して読んだほうが良い。というか何か良い本教えて。
ともかく、アウトプットの量を増やすの大事だなと痛感した次第。ここまでつらつらと書いてきてブログの書き方も微妙に思い出してきたし、次回からはがんばるぞい!
……ここで終わるのも何か物寂しいのでプチ書評。少し前に読み終わった本なので忘れないうちに。もうだいぶ忘れてるけど
構造主義以降(だった気がする)の思想界の変遷について、様々なテーマ別に追った本。教科書の名にふさわしく色々な領域を浅く広くカバーしており、内容は面白かった(小並感)のだが、正直言って文章がところどころ分かりにくい。偉い先生の本に対してこういう文句を臆面もなく言えるのは上掲書「日本語の作文技術」を読んで理論武装したおかげである。
この本を読んでいてひとつ気になったのが、実存主義の動きがすっぽ抜けていた(ような気がする)点。もしかしたら現代思想を語る上でニーチェあたりにまで遡る必要はないのかもしれないが、個人的にはこの本↓
が割と現象学メインで、メルロ=ポンティやらレヴィナスやらについて熱く語っていた(ような気がする)ので、現代思想に対する著者のスタンスの差異を感じた。時代の差か。まあ、上の本も合わせてお読みください。
もうひとつつけ加えれば、巻末に付属している「参考文献リスト」が素晴らしい。あまりにも素晴らしいので最初の3章分のリストをここに列挙してみる。のこりは自分の目で確かめてね
第一章 現代思想について(正確なタイトルを忘れた)
まず古典を読めとのお言葉。
- 作者: デカルト,Ren´e Descartes,谷川多佳子
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- 作者: マルティンハイデッガー,Martin Heidegger,細谷貞雄
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以下はもうちょっと最近の本。
グーテンベルク銀河系の終焉―新しいコミュニケーションのすがた (叢書・ウニベルシタス)
- 作者: ノルベルトボルツ,Norbert Bolz,識名章喜,足立典子
- 出版社/メーカー: 法政大学出版局
- 発売日: 1999/12
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- 作者: ホルクハイマー,アドルノ,Max Horkheimer,Theodor W. Adorno,徳永恂
- 出版社/メーカー: 岩波書店
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ポスト・モダンの条件―知・社会・言語ゲーム (叢書言語の政治 (1))
- 作者: ジャン=フランソワ・リオタール,小林康夫
- 出版社/メーカー: 水声社
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近代世界システムI―農業資本主義と「ヨーロッパ世界経済」の成立―
- 作者: I.ウォーラーステイン,川北稔
- 出版社/メーカー: 名古屋大学出版会
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定本 想像の共同体―ナショナリズムの起源と流行 (社会科学の冒険 2-4)
- 作者: ベネディクト・アンダーソン,白石隆白石さや
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- 作者: ミシェル・フーコー,Michel Foucault,渡辺一民,佐々木明
- 出版社/メーカー: 新潮社
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第二章 『言語の世紀』の問い
ソシュールとかについて色々語っていた章(だった気がする)。
- 作者: フェルディナン・ド・ソシュール,小林英夫
- 出版社/メーカー: 岩波書店
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- 作者: フリードリヒ・A.キットラー,Friedrich A. Kittler,石光泰夫,石光輝子
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第三章 記号とイメージの時代
パースの記号論について。
- 作者: ジェスパーホフマイヤー,Jesper Hoffmeyer,松野孝一郎,高原美規
- 出版社/メーカー: 青土社
- 発売日: 1999/07
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アフィ貼りまくってるけど、何の設定もしてないので私には一銭も入りませんよ。念のため。
それと、現代思想の流れをしっかり追うためにはここまでに挙げた本だけでは恐らく足りなくて、ちゃんと新しい本も読みましょう。ではどの本を読めばいいのかという話だが、個人的には『現代思想』読めばいいのかなと思っている。
本じゃなくて雑誌を読む是非についてはこちら参照。
すべての書籍は「中古品」である/図書館で本より雑誌を見るべき5つの理由 読書猿Classic: between / beyond readers
とまあ、ちょっと書いてみただけでも本に対する私の記憶がどれだけ曖昧なものかお分かり頂けたと思う。ちゃんと書いてあることを自身に定着させるためにも書評を書くのだ、若者よ。